今日も明日も
第26章 100%のきもち
相葉さんに連れられて、スタジオ入りした俺は
…はっきり言ってただの「ど素人」で
そのくせ、入口で女の子の集団にキャーキャー騒がれて
「にのー!!」
なんて呼ばれるから
俺がアイドルって本当なんだ、なんて感動したりして
「ほぇ~…すげぇ」
キョロキョロと忙しなく見ている俺に、相葉さんは
「挨拶だけしとけば大丈夫だから」
と笑いながら、さりげなく傍から離れないでいてくれた
言われた通り、作り笑顔で挨拶していたら
「嵐さま」って書かれたドアの前に着いていて
「にの、ここからは無理しないでいいよ」
って背中をポンポンされたけど
ちょっと顔が強張るのが自分でも分かった
「皆に事情は話してあるから大丈夫」
「うん…」
相葉さんがいるから、大丈夫だよね
…なんて思える自分が不思議でもあった
「おはよー!」
元気良く、相葉さんが入り
後ろからくっつくように入っていく
見慣れてるはずなのに、俺にとっては
…初めての、場所