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今日も明日も

第26章 100%のきもち



相葉さんの家にある、俺の私物

それは

ただ遊びに来て忘れて行った、なんて範囲を遥かに越えていて


当たり前のように置いてある自分の歯ブラシとか

整髪剤や自分のだと分かった香水


何故かペアのマグカップとか、お揃いの箸とか



…何だか、これってさ

ただの「メンバー」とか「友達」を越えてる気がするんだけど、気のせい?


相葉さんの、あの寂しそうな顔も

頭から離れない



「にの、お風呂涌いたよ」

ふいに後ろから声を掛けられて

思わずビクッとしてしまった



「…そんなに驚いた?」

クスクスと相葉さんが笑う

「だって…」

油断してる処にいきなり声掛けられたら

誰だって驚くでしょ


「お風呂、どうぞ?」

「え…俺、後でいいよ」


相葉さん、まだ入ってないじゃん

居候の身じゃ、先になんて入れないよ


「そう?じゃあ、お先に」

もう少し食い付くかと思ったら

あっさりと相葉さんは俺に背中を向けた



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