今日も明日も
第27章 理由はいらない 2nd
とっくに帰ったと思ってた
「残業?」
もしかして、俺も…?なんてチラッと考えて
顔が歪む
「違うよ、…お前を待ってたの!」
ニヤリ、と笑う潤の顔は
何かを見つけた子供みたいにやたらとキラキラしてた
「なんだよ…」
「いいから、こっち来いよ」
しょうがないな、と立ち上がって
潤の方に足を向ける
マネージャールームに入った途端、ドアをバタンと閉められてしまった
「なに、何なの」
「まあ、いいから座って座って」
横並びのデスクに並んで座ると、いきなり潤の顔が近付いた
「チューはやめて!」
「するか、アホ!」
分かってるよ、ふざけただけだし
って、潤も分かってるけど
「あのあと、どうなったの?」
…そうだろうと思ったよ
潤の聞きたいのはさ
こないだの、二宮さんへの告白からのおうち訪問の件だって事くらい
「行ったよ、二宮さんち」
ただね、あまり思い出したいもんじゃないんだよなぁ…