今日も明日も
第27章 理由はいらない 2nd
目を見開いて、俺を見つめる二宮さんの目から
涙が溢れだした
「え…っちょ…かず、なり?」
いきなり泣き出した二宮さんに慌てた俺は、どうして良いか分からずに
とりあえずその体をギュッと抱き締める
「バカぁ…」
恥ずかしすぎて泣いた、ってとこかな
「俺が飲みたかったから、いいの」
抱き締めたまま、優しく頭を撫でると
二宮さんも俺にしがみつくように抱き着いてきた
「ねぇ…最後まで、いいの?」
知識としては知っている、男同士のセックス
いくら二宮さんが「抱いて」と言ってくれたとしても、無理には進められない
だけど
「いいよ、…最後まで……シて?」
恥ずかしがりながらも、はっきりと答えた二宮さんに
俺は再びキスを繰り返した
愛しさが込み上げる
俺も、二宮さんに入りたい…1つに、なりたい
「あ…でも」
潤滑剤になるものが、ない
どうしようか、と二宮さんを見たら
「これ……」
差し出されたのはオイルの入った小さなボトルだった