今日も明日も
第27章 理由はいらない 2nd
うるさいな、と思いつつ腰を振る
あ、あれ?
目の前にいる二宮さんが薄くなる
締め付けていた感覚が消える
一際着信音が大きく感じた瞬間
「え!!」
俺は凄い勢いで飛び起きていた
夢?!
マジで?
…あんなにリアルだったのに?
俺の下半身も、とんでもない状態で
イキたくてもイケてないそこは、見れば見るほどはっきり言って惨めになる
「なんだよー…」
夢なら最後までやらせろよ!
わしゃわしゃと頭を掻き毟る
が、まだ鳴り続けるスマホにイライラしながら手を伸ばした
「うわっ!!」
スマホの画面に出てるのは
「何で今なんだよぉ…」
情けない声が出てしまった
だって正にさっきまで、夢とは言え抱いていたその人なんだから
とは言え初めての、二宮さんからの着信
出ない選択はあり得ない
俺は大きく深呼吸してから、画面をタップした
「はい…」
冷静を装うように出した第一声は、思いの他低くなってしまった