今日も明日も
第28章 ありのままの君が好き
ー…この顔が、好きなんだよなぁ
もう、立派な「大人」なのに
正に邪気のない笑顔が
…なんてぼんやり考えてたら
「何俺に見惚れてんの?」
いきなり真正面から顔を覗かせるから
ビクン、と肩が揺れて
…コップの中身が半分床に溢れてしまった
「あーあ、何してんの」
「いきなり目の前に来るからだろ!」
呆れた顔の相葉さんは、すぐに立ち上がって
テーブルにある布巾を何枚か持ってきた
「ほら、染みになるから」
2枚を俺に渡して、相葉さんが残りの布巾で床を拭く
「ごめん、俺拭くからそのままにしといて」
「そんなのいいから、…にのは衣装拭いちゃいなよ」
そう言ってせっせと床を綺麗にしていく相葉さんを、座ったまま見つめる俺
「そんなに俺ってカッコいい?」
すぐに俺の視線に気付いた相葉さんが、どこか楽しそうに見上げて笑う
「ばーか」
ゲシッと軽く脛のあたりを蹴った
「いてーよ!」
「んふふ」
こんな事されてるのに、怒らないの
…相葉さんしかいないよ