今日も明日も
第29章 幸せになりたい
そのまま眠れなくなって
ぼんやりとベッドの上で天井を見つめていた
寝なきゃいけないんだけど
眠気が全然訪れなくて
それでも無理矢理目を閉じた時
…顔の横に置いたスマホが鳴り出した
慌てて画面を見て、名前を確認すると同時に
「にの?!」
俺はその名前を呼んでいた
『LINE、入った』
「見た…の?」
まさかこんな早くに見てくれるとは思ってなかった
…そして、電話をくれた事が凄く嬉しかった
『見たよ』
「…あれ、今の俺の気持ち」
だから、素直に伝えた
例え今会えなくても、正直な気持ちを伝えられただけで良かったから
『ねぇ、相葉さん?』
「なあに?」
声だけでも嬉しい
それは俺の声のトーンでも、にのに伝わってると思う
『窓、開けて?』
「え?」
ベッドから飛び降りて、急いで寝室の窓を開ける
…遥か下に、何かが光っているのが見えた
小さな何かを光らせて、誰かが俺の方にかざしながら振っている
「え…?!にのっ?」