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今日も明日も

第29章 幸せになりたい


驚いてる俺を畳み掛けるように入るLINE

“来ちゃった“

遠くても、笑ってるのが分かるような
絵文字まで入ってる


大声を出すわけには行かないから

“開けたよ“

と、すぐに返信して
急いでオートロックを解除させた

またすぐに窓の外をみたら、もうその姿はなくて

…本当に、来たの?
なんて、半信半疑になってしまったけど

程無くして響いた、玄関を開ける音に

俺は思わず玄関まで走って行った



「…来ちゃった」

はにかんだように笑っている、にの

「本当に…?」

まだ、信じられなくて

茫然と立ち尽くす



「相葉さんが言ったんでしょ、
…会いたいって」

そう言って、少し照れたように笑うから

堪らなくなって

思いきりその体を抱き締めた

「相葉さん?」

「俺、おかしいよね」

「うん、知ってた」

揶揄うように、クスクス笑うけど
そんなのどうでも良い

にのが来てくれた

それだけで、もう充分だよ



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