今日も明日も
第32章 ハイスクールDAYS
「おっはよ~!」
朝からハイテンションに俺に抱きつく雅紀
「はいはい、分かった分かった」
うざそうにその手を振り払う俺
毎朝繰り広げられるお決まりの儀式
最初は戸惑いもあったけど、慣れてしまえば
いつもの事かと気にしなくなった
「今日の体育、水泳だね❤」
雅紀が、俺の前の席に座りながら嬉しそうに言う
…何だそのニヤついた顔は
「だから何だよ」
ギロリとその顔を睨みつけたら
「えー…それ、俺に言わせちゃう?」
にんまりと俺をじっと見つめてくる雅紀がいて
…分かってるよ、お前の言いたい事は
「残念でした、俺は見学」
俺は視線を鞄に移して、教科書を机の中に納め始めた
「なんで!!」
「体調不良」
…何てのは嘘だけど、見学なのは本当
だって水泳嫌いなんだもん
「そんなぁ…っ」
だから何でそんなに落ち込むんだよ
訳分かんねぇよ
「堂々とかずの裸を見れるチャンスだったのにー!」
「やめろ、変態」
そう
こいつ…雅紀は何故だか俺に執着してて
やたらと纏わりついてくるんだ