今日も明日も
第33章 ほのかに甘くholiday
自分でも分からないけど
とにかく蛙っつー、生き物がダメなんだ
大きかろうが小さかろうが、そんなの関係ない
涙目で、顔色も多分悪くなってる俺を見た相葉さんは
蛙を俺から離れた所に放して、持っていたウェットティッシュで手を拭いてから
「ごめん、にの」
そう言って、足が竦んで動けなくなってる俺の前で
ガバッと頭を下げた
「…言ってなかったんだから、いいよ…」
こう素直に謝られちゃったら、それ以上の文句なんか言えないよ
俺は "もういいから" の意味を込めて、相葉さんの肩に手を置いた
のろのろと顔を上げた相葉さんが、凄く心配そうな顔をしている
「…怖いんだよね」
ー…この、蛙の声
今も尚、鳴き続けている蛙達
もう相葉さんにはバレちゃったから、ここは素直に
「…怖い」
ちょっとだけ、震える声で頷いた
「分かった!」
「え?」
「俺がおんぶしてくよ!」
ニカッと見せた "相葉スマイル"
…何故かドキッとしたのは、何でだろう