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今日も明日も

第33章 ほのかに甘くholiday



…ってことで、相葉さんの背中に貼り付いて
おんぶされてる俺

密着した相葉さんの背中と俺の胸が熱い

やたらドキドキしてる心臓の音、聞こえてないかな

「…重いでしょ?」

無言の時間が居心地悪くて、ちょうど相葉さんの耳の辺りから聞いてみたら

「…っ」

相葉さんがいきなりビクッと体を強張らせた

あれ?俺…何かした?

「お…重くないから大丈夫!」
少し上擦ったように答える相葉さんの耳が
赤くなっている

「ごめんね…」

位置的に、そこで話すしかなかったんだけど
相葉さんはまたも体を震わせた

「…相葉さん?」
「頼むから!…そこで喋んないでっ」
「…へ?」


「俺、耳弱いんだよ!」
…少し怒ったように言うと、俺を抱え直して歩く足を早めた


ー…面白い

…なんて思っちゃう俺って性格悪い?

確かに蛙が怖くておんぶしてもらってるんだけど
知らなかった弱点聞いちゃったら
悪戯心、湧いちゃうんだよね



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