今日も明日も
第33章 ほのかに甘くholiday
何となく気まずい雰囲気の中、相葉さんは俺を抱えたまま歩いてくれている
いや、気まずく思ってるのは俺だけなのかも知れない
だって
静かな中に、少しでも鳴き声を聞いたら
その度にビクビクする俺に対して
相葉さんは笑いを堪えている
「もうちょっとで、田んぼ道終わるよ」
しばらくしたら
相葉さんの肩に顔を伏せてる俺に、優しい声で教えてくれた
「…本当?」
顔を伏せたまま、聞き返す
「嘘なんか言わないよ」
相葉さんがクスクス笑った
確かめようと肩に埋めていた顔を上げたら
…唇に柔らかい感触
思いの外、近くで俺の顔を覗きこんでいた相葉さんの唇に
自分のそれが触れてしまったらしい
「…っ!」
お互いで目を見開いて、バッと顔を離す
「ご…ごめん!」
俺が慌てて謝ったら
相葉さんも真っ赤になって
「え、いや…へ?」
物凄く動揺しているのが伝わった
…でもすぐに
「…もしかしなくても、チューしちゃった?」
照れた顔で、…なのにどこか嬉しそうに
相葉さんが俺の耳許で囁いた