今日も明日も
第36章 My Sweet Home
「おかえり、…飲んできたの?」
「ちょっとだけだよ」
「だって車…」
「スタジオに置きっぱ」
ふわふわした足取りと、何がおかしいんだか笑いが止まらない状態で何が "ちょっと"だっつーの
かなり酔っ払ってるじゃん
その可愛くなっちゃう姿、誰に見せたんだよ
「んー!ポチー❤」
当のにのはポチに顔を埋めてスリスリ
ポチも、どこか嬉しそうにされるがまま
焼きもち焼いてる自分が小さく感じなくもないけど
もうそこは、開き直ってる
焼くもんは焼く
「にの!」
俺はポチからにのを引き剥がして、抱き締めた
「なぁにすんのよー」
オネェのような喋り方をして、身を捩る
クスクス笑ってるのは、本気じゃないから
酔っ払ってると、くっつきたくなるんだもんね
いつもの事だから、いつものようにしてあげるよ?
抱き締めながら腰の辺りを撫でると、途端におとなくしくなる
次に来るだろう俺の動きに期待してる証拠
「にの……」
耳許に唇を寄せれば
にのはピク、と体を震わせて
顔を上に向けて小さく息を吐いた