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今日も明日も

第36章 My Sweet Home


その声に、ピクリとにのが顔を上げる

「何で怒ってんの…」

「アイツがいる時はお酒禁止!」

…子どもみたいだな、俺

「はぁ?」
にのが "何ほざいてんの " って顔をした

「アイツの噂、知ってるだろ?!」

今度は呆れた顔に変わった

「そんな奴に、酔っ払ったお前は見せたくない!」

もし噂が本当だったらどうするの?

あんな可愛いにの見たら、理性なんかなくなっちゃうよ?


「…なんだ」

「え?」

にのがクスクス笑いだした

「焼きもち?」

悪戯ッ子みたいな目をして、ニヤリと口角を上げる
でもその目はどこか嬉しそう


「そうだよ、…妬いてるよ

にのに関わる人全部に」

「…人だけじゃないくせに」

尚も笑い続けるにの

ー…ホント、小悪魔


「もう!黙りなさいっ」

俺は力づくでにのを自分の方に引き寄せて
強引に唇を塞いだ

浴槽のお湯が、激しく跳ねる

にのはしばらくもがいていたけど、…舌を絡めた時にはもう

その体の力は抜けていた

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