今日も明日も
第36章 My Sweet Home
ご主人の言葉が嬉しかった
だって "芸能人" ってだけで敬遠する人のが多いから
「ありがとう、ございます」
思わず深々と頭を下げる
「止めてくださいよ、…相葉さんと二宮さんとはこれからも仲良くしていきたいんですから」
ご主人がにっこり笑う
刻まれた皺が、優しさを感じさせた
「さ、ポチくんと会わせてみましょうか」
奥さんが立ち上がると、庭で遊ぶ二頭の方に向かった
にのがそれに着いていき、それぞれ来るように声を掛けた
ポチが嬉しそうににのの前に来て座ると
にのが抱いていた子犬をポチの目の前に差し出した
ポチがじっと子犬を見つめる
しばらくすると、パタパタと尻尾を振って
子犬の顔を舐め始めた
母親であるわんこも、威嚇もしないでそれを見ている
「…やっぱり大丈夫そうですね」
ご主人が声を出して笑った
「ですね…」
「どうしますか?」
子犬を引き取るか否かの選択
勿論答えはひとつしかない
「うちで、育てさせてください」