今日も明日も
第39章 再録・ ミニ短編
汗が滴り落ちる
顔どころか、全身を真っ赤に染めて
俺を見上げる瞳は潤んでいて
「……っ」
時々耐えるように、息を吐いている
「にの、もう限界なんじゃないの?」
わざと揶揄るようにその瞳を覗き込むと
「まだ…平気だもん」
唇をギュッと噛み締めるにのが負けじと俺を見つめ返した
本当負けず嫌い
我慢なんかする必要ないのに
でもさ
正直俺の方が、もうヤバいかも…
「相葉さんこそ、無理しなくていいよ?」
そんな俺に気付いたにのが、ニヤリと笑った
「くそ…っもうダメだ!」
これ以上はもう、我慢できない
「ごめん!にの…っ」
「あ…っ!」
にのを置いて、俺は勢い良くドアを開けて
水風呂に飛び込んだ
「はい、相葉さんの負けー」
腰にタオルを巻いただけのにのが、ニヤニヤとドアに持たれている
にのが提案した、毎度のサウナ対決
「あーもう!また負けたー!!」
俺はガックリと項垂れながらもにののエロチックな姿を楽しんでいる
にの、気付いてないんだよね
俺が毎回何で負けてるか
…でも絶対に教えない
だって俺だけの、楽しみだから
End