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今日も明日も

第39章  再録・ ミニ短編



「そりゃ分かるよ、…どんだけ一緒にいると思ってんの」

「…そう?」

「相葉さんってさ、結構分かりやすい足音なんだよ」
俺は首を傾げる相葉さんに、笑いが止まらなくなった

「なーんだ…にの、ドキドキしてるかと思って、ワクワクしてたのに」
ちょっと拗ねたような相葉さんが、突然

「あ!そっか」
と何かを思い付いたみたいに、パッと目を輝かせた

「え、なに?どしたの?」
気になって、つい顔を覗き込むと

「ドキドキは今からでもいける!」
俺を見つめてにんまり笑った

…何だか嫌な予感
相葉さんの脇を抜けて、逃げようかと足を出した瞬間

「あ、こら!」
抱き締められて、…唇を塞がれていた

こんなとこで何すんだよ!
誰かに見られたらどうすんの!?

…でも、久しぶりのキスは気持ち良くて
うっかり身を任せたくなってしまった

ゆっくりと離される唇

「んふ、ドキドキした?」
してやったり、な顔をする相葉さん

「…しました」

「やったー…」
「だからさ」
「え?」

俺は相葉さんをじっと見つめ

「…責任、取ってね?」
耳許で囁いて、その顔を赤くさせた

逆ドキドキ、成功!


End

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