テキストサイズ

今日も明日も

第40章 昨日の他人は今日の恋人



大の大人が何やってんだ

恥ずかしいやら情けないやらで、謝る以外の言葉が何も見つからない



「見ながら食べるのが楽しみだったのに…」
恨めしげに俺を見つめる彼


「本当にごめんなさい!」
ー…言い訳になっちゃうけど、


…と、一人で来てた事を忘れてしまってた事と、
隣にいるのが彼じゃなくて、別れた恋人だと勘違いしてた事を正直に打ち明けた



「でも俺の楽しみだったんだから…」
唇を尖らせる彼を、ちょっと可愛いなんて思ってしまったけど

そんな事考えてる場合じゃない


ちょっとだけ
“たかがポップコーンくらいでうじうじ言うなよ“
なんて思ってしまったのも飲み込んでおく




悪いのは全面的に俺なんだから




「お詫びと言ったらなんだけど…この後予定ないなら、飯でも奢らせてよ」


この場を宥めようと思い付いた提案

それに彼が頷いてくれて、連れて行ったのは
近くのファミレス


黙ってるのもおかしいから、さっきの映画の話で会話を持たせたんだ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ