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今日も明日も

第43章 やさしいキスをして


相葉さんが困ったように笑う

「にの…今一緒に入ったら、俺暴走するから無理だって」

あくまで俺の体を気遣ってくれてるけど

俺も熱でおかしいのかもしれない

「いいから……」

「へ?」

「暴走しちゃって…いい」

自分でも、何でこんな事が言えたのか分からなかった


病人だから人恋しいんだ
だから誰か…いや、相葉さんに傍にいて欲しくて

ぬくもりを感じていたくて



そう、俺は病人だから
優しくして貰わなきゃダメなんだよ


顔が赤いのも熱いのも、熱のせい

ぜーんぶ、熱のせい






相葉さんが俺を拒む訳ない

一緒に入って、優しく体を洗ってくれて
髪の毛も洗ってくれて

今はそれほど大きくない浴槽に、向かい合って沈んでいる


でも、“暴走“ しないようにと凄く頑張ってるのが伝わってくる

お風呂に一緒に入る時は、必ず俺を胸に抱くように後ろに回るのに

二人して所謂 “三角座り“ で入ってて

……これじゃ、あったまる前に疲れそう


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