今日も明日も
第44章 恋空模様
手を引かれるままに少し歩みを進めた二宮くんがピタリと止まった
「なんかね、ドキドキしすぎて歩けない…」
ー…そんな事を真っ赤な顔で言われたら
俺まで急に恥ずかしくなっちゃうじゃん…!
二宮くんのドキドキは、熱くなった手からも伝わるけど
俺も伝染ったみたいにドキドキしてきたけど
だけどこの手は、離したくなくて
同じ年なのに幼く見える彼を、何故か守りたいと思った
いや、傍にいたいんだって思った
二宮くんが、上目遣いで俺を見ると
「俺ね、ずっと相葉くんに憧れてたの」
ポツリと小さな声で呟いた
「え?」
「いつも、友達が周りにいて、いつも楽しそうで
…見てて羨ましかった」
何を言い出すんだろうと思ったけど、その続きを聞きたくて
俺は二宮くんが怖がらない位置までそっと近付いた
「俺は何も取り柄なんかないし、相葉くんとは正反対だし
…だから、こんな風に “友達“ って言ってくれるのが信じられなくて」