テキストサイズ

今日も明日も

第9章 やきもち

「飼うよ」

「え?」

「だってそれしかないでしょ。うち、ペットOKだし」

事も無げに言ってるけど、大丈夫なの?

「相葉さん、飼った事ある?」
「ない!」

なんとかなるでしょーって
すごく楽天的。

「エサあげて、散歩するだけじゃないんだよ?」

おせっかいかな、と思いつつも黙ってられない。

「ワクチン打ったり、狂犬病の注射したり、フィラリアの薬飲ませたり、…まだまだ色々あるよ?」

「…病気になったら?世話出来るの?」

「が…がんばる」

はぁー…っ

絶対に1人では出来ない気がする。
テンパって泣きついて来るのが目に見えるぞ。


確かにね、ほっとけないのは分かるし
相葉さんなら性格的に、これしか浮かばないんだろうな…ってのも想像に難くない。


よし。決めた!

「相葉さん、俺が相葉さんちに行く」

「え?」

「相葉さんちに住んで、一緒に世話する!」

決して同棲したいとか、傍にいたいとかじゃないよ?


「に…にの?」

「いいよね?今日、帰りにうちに回って荷物取りに行くから」

相葉さんだけじゃ頼りないから、行くんだよ。

…そう、この子犬の為なんだ!

「拒否権はないからね、相葉さん」


「何言ってんの!俺が拒否するわけないでしょーっ❤」

同棲だー!と嬉しそうにくふくふ笑う相葉さん。

そりゃそうだ。

だって散々「一緒に住もう!」って言ってたのを断り続けてたんだもん。

「あくまで犬の為!」

と強調してみたけど、相葉さんは全然聞こえてはいないようだった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ