今日も明日も
第46章 再録・短編 ②
「あーいーばーさんっ❤」
たまには甘えてみようかと、珍しく本なんか読んでるその腿の上に跨がって座ってみた
そして本と顔の間に自分の顔を突っ込んで
至近距離で相葉さんを見つめる
「何、どしたの?」
驚きながらもンフフ、と優しく笑うから
「構って」
子どもみたいに甘えてみた
「今、これ読んでるんだけどなぁ…」
ちょっと困ったように眉を下げるけど
目尻、下がってるよ?
「本なんかいつでも読めるでしょ?
今の俺は、今しかいないんだよ?
…ね?……まーくん❤」
「んもぅ!可愛いなぁ!!」
本を乱雑にほっぽり投げて、ギュッと抱き締めてきた
瞬間、二人の頭に凄い衝撃
「時と場所を考えろ!猿かお前らは」
「「すいません…」」
一応二人で謝りつつも
「…大野さんいないからって八つ当たり」
ついボソッと言ったはずがしっかり聞こえてて
「本番、覚えとけよ?」
顔は笑ってるけど、目が恐ろしく冷たい翔ちゃんがそこにいて
今日が生放送だと言う事に気が付いた
口は災いのもと
本番中の…とことんいじられまくってしまって
立ち直れなくなったのは言うまでもない
End