今日も明日も
第46章 再録・短編 ②
もぞもぞ動く気配に目が覚めた
頬に掛かる柔らかい髪が擽ったい
腕の中にいる愛しいかたまりが、ベストポジションを捜している
頭が良い位置に納まると、無意識に笑ったような顔になるのが可愛くて
最近はいつもこの僅かな時間が楽しみになっていた
幸せそうに
気持ち良さそうに眠る、あどけない表情
どんな夢を見てるの?
夢の中に、俺はいるの?
…そんな事を思いながら、自分もまた
微睡みに身を任せていく
「おはよ」
声を掛けるのは、必ず俺よりも先
「おはよ…良い夢見れた?」
あの、幸せそうな寝顔を見たら
聞いてみたくなった
「うん、面白かった」
そう言ってにっこり笑う
「どんな夢?」
「相葉さんがさ、大量の猫に襲われて
猫パンチ食らってガチ泣きしてんの」
…聞かなきゃ良かった
あの、微笑ましい時間返せ(泣)
End