今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
「お疲れさま」
バイトを終えて自転車で向かった二宮さんち
チャイムを押すと、すぐに笑顔で出迎えてくれて
「あ、…うん」
その笑顔に思わず照れる
だってやっぱり可愛い
この顔見れば疲れなんか吹っ飛ぶ気がする
促されるまま上がって
差し出されたクッションに腰を降ろしてすぐに
「はい」
暖かいカップが差し出された
「ありがと…これ何?」
「ココア。疲れた時に甘いのはいいみたいだから」
なんて言って少し頬を初めるとか
もー!!可愛すぎるからマジでっ
本当は甘いもの、得意じゃない
…二宮さんだって甘いの飲まないくせに
“疲れてる時には“ ってわざわざ用意して
休みの二宮さんまで同じのを合わせて飲んでくれるとか
これを幸せと言わなかったら何だと言うんだろう
「忙しかったみたいだね」
「え?」
「実はさ…昼頃行ったんだ、店に」
「マジで?!」
嘘でしょ?
俺、ずっといたのに全然気付かなかった
二宮さんに気付かないなんて…俺何やってんだよ