
今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
だけど
とりあえず許されてる?これだけはしたい
「二宮さん」
「ん?」
「抱き締めて、いい?」
途端、二宮さんの顔が耳まで真っ赤に染まった
「ぃ…ぃぃょ?」
消えそうな位に小さい声
だけどしっかり耳に届いたから、遠慮なく二宮さんの隣に移動して
その体をぎゅっと抱き締めた
ふわりと香る、二宮さんの柔らかい匂い
香水ではない、…多分シャンプーとかそんな匂い
前に使ってるやつ聞いたら、そこらに売ってる一般的なシャンプーなのに
…二宮さん自身の匂いと重なると、こんなに甘くなるのかと驚いた
ー…マジでこのまま押し倒したい
せめてチューくらいはしたい
だけど
抱き締められてるだけで真っ赤になって、小さく震えてるのを見たら
やっぱり無理には出来なくて
今日もきっと、夜にこれを思い出して
右手と仲良くするんだろうな
…なんて、二宮さんには絶対知られたくない下品な妄想と闘っていた
