
今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
二宮さんの匂いを堪能して、理性があるうちに体を離した
「ありがと」
「あ、ぅん…」
さっき以上に真っ赤な顔
…嫌がってる訳ではないんだよなぁ
「ね、食べよ?…今あっためてくるから」
二宮さんが立ち上がるから
「あ、待って。ポテトは俺がやる」
「え?」
あ、とキッチンに行く手前で引き留めた
不思議そうな顔をしながらも袋を渡す二宮さん
「フライパン、借りていい?」
「あ、うん」
一緒にキッチンに向かって、俺の様子を伺ってる顔が可愛い
だって無意識なんだろうけど、少し首を傾げてんの
「あのね、ポテトはレンジよりこっちの方が揚げたてっぽくなるんだ」
そう言って、フライパンをガスの上に乗せた
「油も何もいらないから、ポテト入れて振ってればいいの」
“見てて“ と言った動作を暫くやって
あったまった処で “食べてみ?“ と1本渡す
「本当だ…」
それを口にした二宮さんが驚いた声を出した
