今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
二宮さんが小さく笑った
「二宮さん…?」
「ごめんね、相葉さん」
「え?」
「俺だって…相葉さんの事好きだよ
…だから付き合ったんだよ」
ふ、と二宮さんが顔を寄せた
その距離がゼロになって、唇に触れた柔らかい感触
すぐに離れたけど、それが何かなんてすぐに分かる
「キス、しよ」
二宮さんがクスッと笑った
「…したじゃん」
さっきとは逆の同じ台詞
「じゃあ、しない?」
「します!」
ふざけたように笑いあって、今度は俺から仕掛けた
興味本位なんかじゃない
愛してるって伝える為のキス
お互いの気持ちが通じたキス
ただ唇が触れるだけなのに、こんなにドキドキするんだね
半年掛かったけど
やっと本当に気持ちが繋がった
「二宮さん…」
「名前で、呼んでよ」
キスの合間の甘い囁き
「かずなり…」
「何か長い」
「じゃあ、かず」
「ふふ、何か嬉しい」
ー…そしてまた、唇が重なった
End