今日も明日も
第52章 Bitter Sweet
邪魔なタオルケットを彼から剥がす
黒のシンプルなタンクトップは、サイズが合ってないのか彼の体を更に華奢に見せている
それもそうだ
だってこれ
「何で俺のやつ着てるの?」
俺がいつも休日に愛用してるアイテムの1つ
「…別に。そこにあったから着ただけだし」
「ふーん…タンスに入れてあったんだけどねぇ」
俺のを着たくなる位俺が恋しいの?
認めないとこが可愛くもあるけど、焦れったい
たまにはセックス以外でも素直になればいいのに
「俺、明日部活あるから」
あまりに恥ずかしくなったのか、かずが俺の胸を押して離れようとした
「うん、だから?」
「え、だからもう寝ないと……」
「それ、通用すると思う?」
俺の言葉にかずが固まる
大きいタンクトップの肩の部分は、撫でるだけで簡単に落ちていく
見え隠れしていた鎖骨がはっきりと現れたところで、そこに強く吸い付いた
「あ…っ何して…!」
くっきり付いた鎖骨の上の赤い痕に、かずが抗議の声をあげた