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今日も明日も

第53章 恋空模様 2nd


お互い何も言うこともなく、くっついてたのはどのくらいだろう

その静寂を破ったのは、やっぱり相葉くんだった


「二宮くん…」
「はい」

「キスしていい?」
「え、は……っ、え?」

あまりに普通に言うから、普通に答えそうになった

キス、って、あのキス?

「付き合うっつってすぐとか、軽いよね、ごめん」
俺が戸惑ったらすぐに、相葉くんが苦笑して体を離した

「二宮くん?」
だけど何故か離れて欲しくなくて、今度は俺から相葉くんにしがみつく

「ごめん、止まんなくなるから離して」
そんな俺の肩を優しく剥がそうとするから


「嫌じゃ…ないです」
恥ずかしすぎて潤む目をそのままに
相葉くんを見つめた

「…いいの?」
相葉くんが息を飲むのが伝わる

「はい…」
どうしていいか分からないから、ドラマで見たキスシーンを思い出して、目を瞑った

「ちょ…っ」
相葉くんが慌てたような声を出した

「…違うんですか?」
その声に、パッと目を開けた
間違いだとしたら、凄く恥ずかしい

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