今日も明日も
第54章 Perfect Life
「で?これからどうするの?」
「夜桜、見に行こうと思って。…どう?」
つい最近、同じ部署の女の子が言ってたんだ
昼間の花見より、夜のライトアップされた桜は幻想的で綺麗だって
デートには最高だって
この季節じゃ、ありきたりかも知れないけど
かずとはまだ一緒に桜は見てない
だったらこんなベタなデートもいいじゃん?
「いいよ、何処でも。…相葉さんに任せる」
「うん、任せて?」
何気なく話してた女の子に何処がオススメか聞いてみたら、藤島の傍だった
だからこの駅で待ち合わせしたんだ
「歩くの?」
行こ、とかずの背中に手を添えて駅を出ようとした時
てっきりホームに向かうと思ってたのか、驚いたように俺を見た
「そうだよ。ここから20分位かな」
「うへぇ…かったるい」
かずが途端に嫌そうな顔をする
外回りするくせに
ホント、歩くの嫌いなんだから
でも今日は頑張って貰うけど
「疲れたらおんぶしてあげるから」
「…ばーか」
…俺は常に本気なんだけどな