今日も明日も
第55章 Perfect Love
そんな俺を見ても、まだ酔いの残ってるかずと言えば
嬉しそうな顔をして “焼きもち?“ なんて上にいる俺に手を伸ばして
両手を首に回したと思ったら、片手で体を支えている俺をグッと引き寄せた
「わ…っ」
さすがにいきなり全体重が掛かったらかずが苦しむ
いくらかずが仕掛けてきても、その体を潰す訳には行かないと慌ててもう片方の手も添えて
抱き付くかずの重みを2本の腕で必死に受け止めた
『…しょ…ちゃ…っ』
ふいに聞こえた壁越しの悩ましげな声
うわ、これ大ちゃんの声だ
まさに真っ最中の、少し鼻に掛かった高いそれに
思わずかずと目を見合わせた
久しぶりに会って、人んちで盛るのもどうかと思わなくもないけど
これが “変わらない俺ら“ と考えたらそれも良いのかも
だって俺だって
翔ちゃんにキスしたかずに嫉妬して、今すぐにでも上書きしたいもん
おしおきとかそんなんじゃなくて
かずに触れていいのは俺だけなんだって
…毎日一緒にいたって、俺にはかずしかいないんだって
伝えたくて仕方ないんだから