今日も明日も
第56章 Perfect Story
「あのさ、ここは雅紀らの家なのは分かる」
翔ちゃんも苦笑している
「うん」
「俺らも、雰囲気でああなったのもあるんだけど…」
ちらりと翔ちゃんが大ちゃんを見つめると、大ちゃんがまたポッと赤くなった
「なんつーか、激しいのは俺らがいないときにしてくれ」
きっと翔ちゃんはかなり言葉に困っていたんだと思う
“激しい“ ってのは謂わすもがなセックスの事だし
昨日は完全におかしかった
箍が外れる、って言葉がまさに当てはまる位
俺は……いや、かずも快楽を求めるのに夢中だった
「あ……」
かずが茹で上がりそうな位に真っ赤になって、ずるずると椅子の下に崩れ落ちる
両手で顔を隠して、完全に小さくなってしまった
「かず…大丈夫?」
「言わないで!…何も言わないで!言っちゃダメ!!」
全て思い出したらしいかずは、半ばパニックになっている
「は…あはは……」
俺も引きつったように笑うしか出来なくて
蹲るかずを除いた3人はただ、乾いた笑い声を上げていた