今日も明日も
第58章 見えない鎖 part Ⅱ
「…っ、ごめ…なさ…、許して…っ」
まただ
眠りにつくと必ずと言って良い程悪夢?にうなされている
熱も微熱から下がらないし、傷もまだまだ直ってない彼が心配で
半ば強引に引き留めて4日目
仕事の方も有給があったし、在宅で出来る分を回して貰えたのが良かったと思う
これで10日は確実にここにいられる
それだけあれば、幾らなんでもこの状況からは変わるだろう
かずくんは常に何かに怯えている様子で、起きている時は物音がする度にビクンと体を震わせる
そのくせ本調子じゃないからすぐにうとうとしてしまい、その度に…悪夢にうなされて
たった4日傍にいただけでも、そのギリギリの精神面を見てるのは辛いものがあった
多分かずくんはちゃんと眠れてはいない
浅い眠りにつくのが精一杯な感じがする
そして俺も、そんなかずくんが気になって
正直寝不足だった
だってやっぱりほっとけないじゃん?
それに俺は悪夢を見てる訳じゃない
それだけでもだいぶ違うと思う
「あれ…?」
かずくんの呼吸が更に浅い気がした
至近距離まで近付いて、確認した途端に嫌な予感が襲う