今日も明日も
第58章 見えない鎖 part Ⅱ
顔も赤いし、汗も酷い
まさかと思ってベッドサイドに起きっぱなしの体温計を、うなされるかずくんの脇にセットする
程なくしてピピ、と言う軽快音がしたからそれを外し
「マジか…」
示された数字を目にして顔をしかめた
助けた翌日には微熱に下がっていたし、その後もそのまま変わらないでいたのに
ここに来て、再び39度を超える発熱
確かに体熱感は凄い
怪我からの熱だとしたら、4日も経ってぶり返すものなんだろうか
「どうしよう…」
これならかずくんを助けたあの日、躊躇しないで病院に行っておけば良かった
4日も経って連れて行く方が、ややこしい事になるのは分かりきってるじゃないか
だけど時間は巻き戻せない
俺が何とかするしかない
ベッド横に移動させたパソコンを起動させ、すぐに発熱に対する情報を片っ端から探す
何でもいい
とりあえずは少しでもかずくんを楽にしてあげたい
だけど
探しても探しても、自分が既に実践したものか
最終的には “病院に受診しましょう“ ばかりで、それ以上のものが出て来ない