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今日も明日も

第58章 見えない鎖 part Ⅱ


「…まーくん?」

黙ってしまった俺を、かずくんが呼んだ

呼ばれなければ、ひとり考え込んでしまうとこだった

危ない危ない

かずくんを不安にさせないって決めた矢先に何やってんだ


「あ…ごめん、そうだ、熱測るんだよね」

慌てて体を起こし、かずくんのパジャマのボタンに “開けるよ“ と手を掛けたその時


何故か俺の胸がズクン、と高鳴った
白い肌と、浮き出た鎖骨にドキドキしてしまったのだ

え、なんで?
俺、またかずくんにドキドキしてる?


別に欲求不満なつもりはない
…だってフラれたけど、つい最近まで彼女だっていたんだから

ブンブンと首を振って、怪しい感情を追い払う

「まーくん?」

熱を測る、と言ってなかなか動かない俺に再び呼び掛けたかずくんが体の向きを変えた

体ごと俺の方に向いたかずくんの胸元がさらに開き、目の遣り場に困ってしまう

「ね…、熱!測らなきゃ…っ」

必死に目を逸らす自分が馬鹿みたいだ

だけどずっと見てるなんて、出来ない

だって…

変な気を起こしそうになってしまう


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