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今日も明日も

第59章 Love×Love×Love


嫌だった筈なのに

唇が離れてひんやりした空気がそこに流れたら、寂しくなるとか

やっぱおかしい
まだ酔ってんのかな

相葉さんも、俺も
きっと飲み過ぎたんだよ


「にの……」

ほら、やっぱり酔ってる

キスして、顔見て

彼女じゃなくて
俺の名前呼ぶなんて、ありえない


「え…っ」

相葉さんの唇がふいに耳に触れた

擽ったさに身を竦めると、お構い無しに耳をはむ、と甘噛みされる

「ちょ、まだ酔って…っ」
「何言ってんの?」

耳に息掛けんな…っ
俺、マジでヤバい…!

ちゅ、とわざと音を立てて耳にキスしてから
相葉さんは俺の顔を覗き込んだ

おでこをくっつけて
両手は頬に当てられて


だから何で?

何でいきなりこんな事になるんだよ

俺の気持ちは、誰にも言わないし秘密にしていたのに

好きな奴に、こんな事されたら
勘違いしたくなっちゃうじゃないか


「何でだよ…」

「にの?」

「何で…こんな事…」


耐えきれず、ポロポロと涙が溢れだした


ああもう、情けないなぁ
これじゃ女みたいじゃんか

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