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力の入らない腕を相葉さんの首に巻き付ける

「目ぇ瞑ってよ…」

こんな近くで見られながらなんて無理

「えー、にのの顔見たいのに」

「やだ、じゃあしない」

「もう、わがままだなぁ」

何がわがままだよ
相葉さんの言う通りにしてあげてるのに


渋々と、相葉さんが目を閉じたのを確認して

恥ずかしさを堪えながら、ゆっくりと唇を近付ける

後ちょっと、顔を寄せればいいだけなのに

何度もキスはしてるのに

その僅かな距離が進めない


ー…考えてみたら、俺からした事なかったかも

いつも相葉さんからばかりで、俺はそれを受け入れるだけで

だからこそ、今日は俺からして欲しいなんて言い出したのかな

「にの？」

目を閉じたまま、相葉さんが俺を呼ぶ

「今…するから」

俺だって相葉さんにしてあげたい

ただ、恥ずかしすぎて気持ちが追い付かないだけ


「早くー」

「もう！黙ってろよ…っ」

だけど相葉さんのその煽りで、ようやく自分の唇を触れさせる事が出来た

ちゅ、と触れるだけのキス

それでも俺からしたら凄い進歩ってやつで

相葉さんは少し不満そうな顔をしながらも、妥協してくれたようだった