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今日も明日も

第11章 ひみつ


やがて、待ち人を知らせるチャイムが鳴った。

俺の心臓はもはや爆発寸前。

「ほら、行くよにの」

大野さんがなかなか立ち上がれない俺の手を引っ張った。
潤が笑顔で頷く。

玄関の前まで来たら、俺も覚悟を決めた。

大きく深呼吸を1つして

「おかえり!」

相葉さんを迎え入れた。

「え…っ何?ここ誰んち?」

相葉さん、訳わかんない!と全身で表してる。

ロケから戻った相葉さんは、事務所で翔さんに捕まり
何も聞かされないままここに連れてこられたようだ。

相葉さんからしたら、事務所に戻ったら何故か翔さんが自分を待ってて
有無を言わせずに翔さんの車に乗せられて

見知らぬマンションに連れてかれたと思ったら
俺が「おかえり」って出迎えて

…そりゃ、訳わかんないよね

「にの?…ここどこ?」

相葉さんは、俺を見つめてちょっと落ち着いた感じ


「ここ、俺と相葉さんのおうち。相葉さん、今日から一緒に…住も?」

声が震えてるのが分かったけど、ゆっくりと…しっかりと相葉さんの目を見て告げた。

「え?何、どういう事?…一緒に住むの?今日?…え?」

あ、完全にパニクってる。

「とりあえず、入って」

俺は相葉さんの手を取って、中に導いた。

荷物を収めた部屋のドアを開けると

…相葉さん、あんぐりと口を開けて固まってしまった

「相葉さんの引っ越し、もう終わってるの」

「……」

「俺がね、皆に頼んで手伝って貰ったの」

「…えーと…」

「今日、何の日か分かる?」

「俺とにのが付き合い始めた日、だよ」

即答したよ。凄いな、相葉さん…
何かちょっと嬉しいかも

「うん。でね、何かしたいなと思って…」

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