Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第6章 死神
月曜日。
聖輝「ふぅ……よし!」
僕は気合いを入れて2年1組の教室に行った。
聖輝「あっ…あの……」
「あ?何だてめぇ?」
聖輝「ひぃっ!!あっあの…にっ…錦戸さん…いらっしゃいますか…?」
「はぁ?錦戸?」
聖輝「はっはい…!!」
ゔぅ…怖いよ…!!
「…おい錦戸!お前に客だ。」
錦戸「……。」
聖輝「こっこんにちは…」
錦戸「……。」
聖輝「あっあの…ちょっといいですか…?」
錦戸「……。」
僕は錦戸さんを連れて裏庭の方へ行った。
聖輝「こっここなら…誰もいないな…」
誰もいないところの方が話しやすいかも…
聖輝「あっあの…錦戸さ」
シュッ
聖輝「えっ?!」
突然僕の目元先が鋭く尖った鉛筆を刺してきた。
聖輝「あっ…あっ…!!」
鉛筆の先と僕の目玉の距離は数ミリしか差が空いてない。
死神「…クク……」
聖輝「……!!」
僕は怖くてその場を動けなかった。
死神「大きな目…小さい鼻…可愛いピンク色の唇…綺麗な肌…クク…全部潰したい…!!」
聖輝「?!」
あの顔…金曜日の時よりも酷い…!!
聖輝「ちょっ…ちょっと待ってください!今日…大安じゃないですよ…?」
死神「大安…クク…確かに違う…でも…最高の獲物を見つけた時…俺は再び変わる…!!」
聖輝「やっやだ…来ないで…!!」
死神「お前が俺を誘ったんやろ…?クク…ええ獲物やなぁ…!!」
聖輝「やっやぁ…!!」
狂ってる…!!
大安じゃないのに…何で…?!
死神「さぁ…何処から可愛がったろかな〜?大きな目…小さい鼻…ぷるんとした唇?それとも…この白くて綺麗な肌…?」
聖輝「やっやぁ…!!」
僕はその場から全力で走り去った。