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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第7章 桜蘭(さくら)



聖輝「えっと…二宮さんは……」


「何してんの?」


聖輝「ひゃあっ?!」


二宮「ははっ、ひゃあって何だよ!」


聖輝「ちょっと…後ろから急に話しかけないでくださいよ!」


二宮「後ろからって…お前がそこにいたんだろ?」


聖輝「あっ…すっすいません…」


二宮「で?俺に何の用?」


聖輝「あっそうだ、あの…狛犬さんの様子はどうですか?」


二宮「どうですかって…昨日一緒に病院行っただろ?」


聖輝「そっそうなんですけど…あの…連絡とか取ってないのかなって…」


二宮「連絡?あぁ、大丈夫ってメールは来たけど?」


聖輝「あっそうなんですか!よかった…」


二宮「…教えようか?連絡先。」


聖輝「えっ?!そんな…勝手に連絡先を手に入れるなんて…」


二宮「あっそう、ならいいけど。」


聖輝「……。」


二宮「…ん?」


聖輝「なっ何ですか?」


二宮「お前…甘い匂いするな。」


聖輝「えっ?甘い匂い?」


服の匂いを嗅いでみると、イチゴのような甘い匂いがした。


聖輝「本当だ…いつの間に…」


二宮「お前香水つけてたっけ?」


聖輝「いやっ…香水は……あっ!」


二宮「なに?」


聖輝「さっき知らない人と…抱き合った時に付いたんだと思う…」


二宮「はぁ?抱き合った?!」


聖輝「だっ抱き合ったというか…あの…相手の人がふらっと倒れかかったのでそれを支えてて…」


二宮「そういうことかよ…」


聖輝「その時にこの匂いが付いたんだと思います。」


二宮「ふーん…」


キーンコーンカーンコーン


聖輝「あっチャイムだ!また来ますね!」


二宮「はいよ。」


僕は急いで教室に戻った。

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