Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第7章 桜蘭(さくら)
聖輝「……。」
…あっ…もう18時だ…
聖輝「そろそろ帰らないと……」
「ねぇきみ。」
聖輝「えっ…?」
顔を上げるとサラリーマンの人がいた。
「どうしたの?目真っ赤に腫れてるけど…」
聖輝「あっ…」
「大丈夫?」
聖輝「あっだっ大丈夫です!何でもないです…」
やだ…泣いてるところ見られちゃった…
僕はその場から離れようとした…
ガシッ!
聖輝「えっ…?」
「大丈夫じゃないでしょ?そんなに顔ぐちゃぐちゃにして…」
聖輝「でっでも…僕本当に…」
「ねぇ、これからお兄さんと遊ばない?」
聖輝「えっ?いやっ…」
「大丈夫、そこに行けば悲しいことも忘れられるから。」
聖輝「でっでも…僕…帰らないと…」
「ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから。ね?」
聖輝「やっやぁ…!」
僕は半ば強引にサラリーマンの人に手を引かれ、何処かに連れていかれた。
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