Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第2章 はじまり
『…ぐすっ…お父さん…お母さん…』
会いたい…会いたいよ…
『聖輝…』
『えっ…?!』
『聖輝…こっちよ…』
『お父さん!!お母さん!!』
『聖輝…父さん達はな…姿は見えなくてもお前のそばにずーっといるぞ。』
『大丈夫よ…何があっても私達があなたを守るわ…』
『お父さん…お母さん…ぐすっ…』
『聖輝…父さん達からのお願い…聞いてくれるか?』
『なっなに…?』
『明日…学校に行ってほしい。』
『えっ…?!』
『確かに…入学予定の高校はひどく荒れている。そりゃ不安に思うし、怖いと思う。でもな、お前の人生は一度きりだ。今しか体験できないことは、もう二度と体験することはできない。』
『大丈夫…私達がそばで見守ってるから…何かあったら…必ず助けるから…』
『でっでも…中野さんが…』
『大丈夫。父さんが説得する…だから…勇気を出して…学校に…行って……』
『待って…行かないで!!』
『聖輝……愛してるわ……』
『やだ…もっと一緒にいたいよ…ねぇ…行かないで!!!』