Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第11章 ケルベロス
聖輝「…ハァ……」
優誠「何だよ、さっきからため息ついて…」
聖輝「あっいや…何でもない…」
優誠「ふーん……そういえばさ、もうすぐしたらクラス対抗球技大会あるよな。」
聖輝「クラス対抗球技大会?」
優誠「そう、スポーツを通してクラスみんな仲良くなろうってやつ?」
聖輝「仲良くって…参加する人いるの?」
優誠「ほぼ欠席らしい。」
聖輝「えぇ…それ意味ないじゃん…」
優誠「でもさ、たった一つだけ人気ある球技があるんだよ。」
聖輝「えっなになに?」
優誠「タイマン。」
聖輝「えっ…?」
優誠「何かさ、さが高球技大会の中にメインイベントとして各クラス代表者一人選んでタイマン勝負する競技があるんだって。」
聖輝「それって…ケンカだよね…?」
優誠「まぁ。」
聖輝「しかも…球技関係ないよね…?」
優誠「まぁ…うん。」
聖輝「ハァ…僕欠席しようかな…」
優誠「まぁまぁ、殺り合うのはクラス代表者一人だからさ。」
聖輝「そっそうだけど……」
優誠「それにさ、ケンカ見るの楽しくない?」
聖輝「楽しくないよ!怖いだけだよ!」
優誠「何だよ…つまんねぇ…」
聖輝「ごっごめん…」
猪塚「お前ら!ちょっと席につけ!」
「あ?何だよ?」
猪塚「来週の球技大会について話したいことがある!」
「球技大会?」
「あぁ、タイマンの代表者決めんの?」
「よっしゃ!!俺出る!!」
「はぁ?俺が出るから!」
猪塚「はいはい!!静かにしろ!!」
優誠「選考会始まるな…」
聖輝「うん…」
猪塚「今年の球技大会なんだけど……タイマンなくなった。」
「「「「はぁー??!」」」」