Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第3章 入学式
聖輝「こっここが…校長室か……」
よし……
コンコンッ
「はい。」
聖輝「しっ失礼します!」
ガラガラ…
「ん?何だきみは?」
聖輝「あっ…あの…きっ昨日…この高校の入学手続きをした……」
「あぁ、榊ヶ丘から移り変わった子ね。」
聖輝「はっはい、涼野聖輝と言います…」
「涼野くんね、話は聞いてるよ。気の毒だったね…」
聖輝「はっはい…」
「きみの入学手続きは済んでるから、新入生と共に入学式に行きなさい。」
聖輝「しっ新入生と……」
やっぱり不良しかいないのかな…
「巻き込まれたくないなら首を突っ込まないこと。」
聖輝「えっ…?」
「ケンカ。きみ、ケンカとかしないでしょ?」
聖輝「はっはい…殴り合いとか…怖いです…」
「やっぱりね、きみみたいな子が我が校にきたら地獄を見ることになるよ。」
聖輝「じっ地獄…ですか…?」
「ウチは全国でも有名な不良校だからね、暴行乱闘は日常茶飯事。ケンカに巻き込まれたくなかったら目立った態度を取らない方がいいよ。」
聖輝「はっはい…!!」
「さてと、そろそろ新入生が登校してくる時間だ。きみも教室に行きなさい。」
聖輝「はっはい…しっ失礼しました…」
僕は校長室を出て…
聖輝「…はぁぁ…」
一気に緊張感が解けたようにため息が出た。
それもそのはず。
僕はもうすでに泣きそうだった。
校長先生といえば、髪の毛が薄いかメガネをかけたおじいさんのイメージがあったけど…
さが高の校長先生は…
金髪のオールバックで、サングラスかけて…紫の派手なスーツを着ていた。
まるでヤクザのような人だった。