Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第3章 入学式
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…!!」
怖すぎる…!!
こんなところに僕は通うの…?
聖輝「やっやっぱり…休息しようかな……」
中野さんの言う通りにした方が絶対いい気がする!!
聖輝「かっ帰ろ……」
ドンッ!!
聖輝「わぁっ?!」
曲がり角で誰かとぶつかってしまった。
聖輝「痛た…ごっごめんなさ…?!」
顔を上げると、オールバックでヒゲを生やした恐ろしい顔をした男が僕を睨んでいた。
聖輝「あっ…あっ…!!」
目ヂカラが半端ない…!!
こっ怖すぎる…!!
聖輝「ごっごめんなさい!!ごめんなさい!!」
「……。」
聖輝「ごめんなさい!!あの、ケガとかないですか?!えっと…その…」
むにゅっ
「?!」
聖輝「えっ……?」
この感触…もしかして……
聖輝「あっあぁ…すっすみません!!すみません!!」
僕はぶつかった反動で相手の人の身体の痛みがないかチェックしていた時に、ふと男の人のあそこをぎゅっと握ってしまった。
聖輝「ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
僕は土下座してひたすら謝った。
「……。」
聖輝「ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
僕はひたすら謝ることしかできなかった。
殴られるのが怖かったから…
聖輝「ごめんなさい!!本当にごめんなさい!!」
「……。」
カツッカツッカツッ
靴の音が僕に近づいてくる。
聖輝「!!!」
殺される…
僕はそう思った。
カツッカツッカツッ…
聖輝「……えっ……?」
顔を上げると、厳つい顔した男は僕の横を通り過ぎていた。
聖輝「…はぁぁ…助かった……」
僕は腰を抜かし、その場から動けなかった。