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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第12章 大倉くん



忠義「さっき涼野くん、さが高行ってるって言ってたやんね?」


聖輝「はっはい……」


忠義「最近この辺であるさが高の生徒が派手に暴れ回ってるらしいねんよ…」


聖輝「えっ…?」


忠義「何でも無差別に人を殴っては楽しんでるって。そのせいで何人かこの病院に入院してるみたい。」


聖輝「そっそんな…酷い…!!」


忠義「病院内で聞いてんけど…倒れた人のそばに必ずトランプが落ちてるねんて。」


聖輝「トランプ?」


忠義「うん、何でか分からへんけど…」


聖輝「トランプ…」


忠義「もし学校にトランプいじってる人おったら絶対近づいたらあかんよ?」


聖輝「はっはい…!」


ガラガラ…


「大倉くん、リハビリの時間だよ。」


忠義「はーい。」


聖輝「あっじゃあ僕そろそろ帰りますね。」


忠義「うん、来てくれてありがとう!」


聖輝「またお見舞い行きますね。」


忠義「ありがとう、じゃあね。」


聖輝「はい。」


大倉くんのリハビリの時間と同時に僕は病室を出た。

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