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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第12章 大倉くん



忠義「…あっごめん、昨日初対面やったのにペラペラと…」


聖輝「あっいえ…嬉しかったです…」


忠義「えっ?」


聖輝「つい昨日初めて会ったのに…僕のことこんなに心配してくれて…励ましてくれて…嬉しかったです。」


忠義「涼野くん…」


聖輝「ありがとうございます…」


忠義「…何かあったら…いつでも俺のこと頼ってな?って、今はリハビリ中で頼りないかもしれへんけど。」


聖輝「いえいえ!そんなことないですよ!」


忠義「あーあ!早く退院したいなぁ…」


聖輝「もう少しの我慢ですね。」


忠義「うん…早く退院して家計助けないと…」


聖輝「大倉くん…本当に家族想いなんですね…」


忠義「そう?ありがとう。」


聖輝「高校生でそこまで頑張る人…すごく尊敬します。」


忠義「まぁね、高校生で家計助ける為に働いてる人なんて少ないもんね。」


聖輝「そうですね…」


忠義「でも…家族の為って思うと不思議と頑張れるねんよ、俺通信制やから勉強に困ることないから。」


聖輝「通信制って…4年ですか?」


忠義「ううん、3年で卒業できるんやけど俺半年も休んでるから1年生やり直しやわ。」


聖輝「そうですか…」


忠義「学校にも行きたいし…働きたい…退院したらいろんなことやりたいなぁ…」

大倉くんって…何てまっすぐな人なんだろう…

好奇心旺盛で前向きで…僕とは大違い…

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