Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第14章 クラウン
聖輝「僕達は一昨日松本さんに会いました。その時松本さんは手なんかケガしていませんでした。」
横山「?!」
狛犬「手をケガしていない時点で一昨日会った松潤は本物。でも!!このトランプ事件の写真には…ケガした松潤が写ってる!!つまり…お前だ!!」
聖輝「ちなみに、あなたが松本さんに成りすましてコンビニに行った30分前に松本さんがコンビニに行ってるんです。しかも…同じ栄養ドリンクを買って。」
横山「なっ?!」
狛犬「おかしいよね?30分前に栄養ドリンク4本買った人がもう一回同じもの買うなんて。」
横山「そっそれは…つっ追加で買ったんちゃうん?」
聖輝「栄養ドリンクを一気に使う時ってありますか?」
横山「ぐっ…!!」
狛犬「カメラの位置からして栄養ドリンクの場所が万引きの瞬間を撮りやすいって思ったかもしれないけど…それが答えを教えてくれた!!」
聖輝「そう…この偶然が…万引きは仕組まれたことだってことを!!」
横山「なっ…?!」
聖輝「もし…まだ無実を主張するなら…その左手の包帯取ってください!!」
横山「いやっこれは…魔王にやられたって言ったやん!捻挫してんねん、捻挫。」
狛犬「!!」
横山「おっおい!!やめろっ!!」
シュルル…
聖輝「あっ…!!」
狛犬「やっぱり…捻挫は嘘だったようだね。」
横山「くっ…!!」
狛犬「この手のひらにある大きな傷跡はどう説明すんの?」
横山「お前ら…卑怯やぞ!!」
狛犬「卑怯なのはどっちだよ!!松潤に成りすまして散々悪事働いてさ…この借り…返させてもらうぜ……!!」
聖輝「あっ…?!」
狂犬「アォォォーンッ!!」
横山「こいつ…狂犬やったんか…?!」
狂犬「俺の親友達を傷つけたんだ…覚悟しろよ…?!」
聖輝「狛犬さん!やっつけちゃってください!!」
横山「…ふふ、あははっあはははっ!!」
狂犬「何笑ってんだよ?!」
横山「あはははっ!!思ってたより賢いねんなぁ〜お前ら…」
横山「へへっ…ベロベロバァ〜!!」
聖輝「えっ?!」
声を発した途端、横山さんはピエロな風貌に変身していた。