Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第15章 豪鬼
そう…僕はこの人と会ったことがある…
入学式の時に僕とぶつかって…どこかケガがないか身体チェックしていた時に誤ってこの人のあそこを握ってしまった……
顔の怖い人だったからすごく覚えている……
聖輝「あっあの…えと……」
どっどうしよう…身体の震えが止まらない…!!
「お前、あん時ギュッと結構強く握っとったな。」
聖輝「いやっあれは…!!」
「男にあないギュッと握られるとは思ってもみんかったわ。」
聖輝「ごっごめんなさい!!」
「本間やったらあそこですぐにボコボコにしとったけど…まぁおもろかったし、特別に見逃したんや。」
聖輝「すっすみませんでした…」
「かまへんかまへん。」
聖輝「あっあの…おっお名前は…?」
「俺か?俺はな…周りからは豪鬼って呼ばれとる。」
聖輝「ごっ豪鬼…?」
豪鬼「何でも顔が大層怖いって理由でそうあだ名が付いたんや。」
聖輝「かっ顔が……」
確かに…さっきの人達よりも顔が……
豪鬼「お前…今さっきのチンピラよりも老けてるって思ったやろ?」
聖輝「えっ?!そっそんなことないですよ!!」
豪鬼「わはははっ!!このガキ笑わせてくれるやんけ!!」
聖輝「はっはい…?」
豪鬼「気に入ったわ、また縁があったらメシでも行こうや。」
聖輝「えっ?あっはい…」
豪鬼「ほな、わしはこれで。」
聖輝「あっ…ありがとうございました!」
あの人…怖い人なのか優しい人なのか…よく分からない…
でも……
聖輝「何か誰かに似てるような気がする……」