Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第16章 幼なじみ
優誠「豪鬼?」
聖輝「うん、昨日その豪鬼って人に助けられたんだけど…知ってる?」
優誠「豪鬼かぁ…うーん……」
「豪鬼なら俺知ってるぜ。」
聖輝「えっ?」
「何でもまるでヤクザみたいにすっげぇ怖い顔してるんだろ?」
聖輝「そっそうそう!すっごく怖かった!」
優誠「へぇ…ヤクザみたいってすげぇな…」
「でさ、豪鬼ってケンカが強いだけじゃなくて負けた相手に一筆何か書かせるんだ。」
優誠「一筆?」
聖輝「あっ!それやってた!子どものラジコン壊したから弁償するって…」
「そうそう、一筆書かせることで何かさせるんだよ。」
優誠「でもさ、たかが紙切れだろ?正確な書類じゃねぇから破ることも簡単じゃねぇの?」
「だと思うだろ?実は違うんだよな。」
聖輝「違うって?」
「誓約書には期日が書かれていて、その期日までに誓約書に書かれた内容に従わないと……」
優誠「従わないと…?」
「この世から消される。」
聖輝「けっ消される…?!」
優誠「なるほどな…殺されるってことか…」
「殺されるとはちょっと違うんだよな。」
聖輝「えっ?」
「確かに殺されるんだけど…そいつらの戸籍自体を消すってことだ。」
優誠「戸籍を消すって…そんなことできるのかよ…?」
「あぁ…何でも豪鬼のバックには恐ろしいマフィアグループが付いてるらしくて…」
聖輝「マフィア?!」
「だからあいつに狙われたら素直に従うのが一番いいんだよ。」
優誠「マジかよ…マフィアと繋がってるなんて…」
聖輝「あっあぁ…じゃっじゃあ…ぼっぼぼ僕も…もしかしたら……」
「助けられたんだろ?だったらセーフだろ。」
優誠「っていうか…奇跡じゃね?」
聖輝「きっ奇跡…だね…」